2008.5.31@奈良/NEVERLAND
lostage presents『SHOWNEN』

地元奈良にてlostage PRESENTS [SHOWNEN]。ギター中野君が加入して初めての奈良ということになる。

「RED」から「こどもたち」の流れは文句なし。随分良くなったと思う。音の塊が押し寄せてくるよう。

「脳にはBEAT」。聴くのは2回目。やはりいい。新作のリーダー・トラックになってもおかしくないのではというくらいの出来ではないでしょうか。

もう1曲の新曲「母乳」。中野君のキャッチーなリフから始まるポップ・チューン。甘いメロディ。「脳にはBEAT」とは全く違う方向性の曲。ほんと同じバンドの曲とは思えませんね。途中の拓人君のコンパクトなギター・ソロも印象的です。

「ドラマ・ロゴス」からそのまま「人間ロボット」へ。何も悪いところはない。でもこのまま進んでいったらちょっとつまらないなかも。

続く「MIND JIVE」の中野君イントロ。微妙なリズム感で、途中で詰まるというか、聴いている側としては乗りたいねんけど、乗れないという感じ。気持ち良くない。

その間五味兄がベースの音を確かめるが、どうもベースの調子が悪いみたい。なかなか曲に入らずに仕切りに拓人君に何か話している。何かあったのかなと思ったら、いきなり「MIND JIVE」を遮って「LIBIDO」のイントロへ。とっさに合わせる他のメンバー。メンバーの足元のセットリストに「LIBIDO」はなかったので、何かあって急遽の演奏となったようでした。

続いてもう一度「MIND JIVE」。今回のイントロは問題なし。機嫌の悪そうな五味兄は途中でベースを弾くのやめて、間奏でベースを頭の上に掲げて固まる。何してるんやろと思ったら、そのベースを放りなげて、マイクを持って叫びだす。最後にはマイクまで投げ捨ててステージを去って行きました。周りの客も「お兄ちゃんどうしたんやろ?」とビックリしている様子。

アンコールに答えて登場の五味兄。ちょっと取り乱したことへのお詫びのコメントと、バンドをやってる人がいたらデモ音源を持って来て欲しいということを話していました。できたら奈良のバンドといっしょにライブしたいそうで、地域地域の音楽シーンを盛り上げて行きたいとの意向でした。最近は発言も今までとは目に見えて変わってきた。いろんな意味で自覚が芽生えたのでしょうか。もう若手とは言ってられない年齢とキャリアですからね。

MCを振られて困る中野君。声も次第に小さくなっていく。やっぱりMCはlostageの弱点の一つかもしれませんね。音楽が良ければそれでいいのでしょうが、MCのテンポが悪いとショウが間延びするのは間違いないと思います。どうせだったらこの辺も良くなって欲しいところか。

いざ曲に入ろうとするとベースの音が出ない。「MIND JIVE」で投げたときに完全に壊れたのか。何か前にも同じような光景を見たことがあるような気がします(笑)

五味兄が別のベースを取りにいってる間に拓人君が客に「新曲と古い曲とどっちがいいですか?」と聞いていたのですが、中野君が「新曲やろ!」と遮るように新曲のイントロを。それに拓人君が合わせて、岩城君が合わせて、しばらく経って五味兄登場。

「やったことない曲ですけど」と五味兄。たぶん五味兄がブログで『FUGAZIがSTONE ROSESの曲を演奏するバックで極東のケツの青い餓鬼が何やらへたくそな歌を歌ってるような曲』だと言っていた曲だと思います。グルーヴは完全にSTONE ROSESです。これもまた格好良い曲で。スタジオ・バージョンがどんな仕上がりになっているのか興味津々ですね。

この時点で終電ギリギリの時間。客電が点いてダッシュでネヴァーランドを出て新大宮駅へ向ったのですが、実はこの後もう一度メンバーが戻ってきて「手紙」をやって終わったそうです。最後まで聞けなかったのは非常に残念ですが、久しぶりに“ヒヤヒヤする緊張感”と“ドタバタ”という『らしさ』を見ることができたかなと思いました。バンドは確実に良くなっています。

REPORTED BY robin