2009.5.6@札幌/KLUB COUNTER ACTION
lostage GO TOUR

REPORTED BY M.さん

『GO』ツアー北海道シリーズの2日目、札幌。

ライブ前にカウンターアクションの側のコンビニに行こうと友人と歩いてたら、岩城君とすれ違いました。「おおっ!?」と思わずすごい勢いで振り返ってしまった。自分が日常を過ごしてる風景の中を非日常の人たちが闊歩してるのって、変だ。なんか照れる(笑)。

今日もlostageは4番手。セッティングからそのまま、今日は拓人君の「奈良から来ました、lostageです」という一言からスタート。

昨日と同じ「SF」なんだけど、イントロが鳴った瞬間から圧倒的だった。ものの数秒で音の中に引きずり込まれてしまってびっくりした。真正面の至近距離から威圧してくる音と声、昨日と同じ曲なのに昨日と全然違う!確かにカジノドライブより天井が低くて、最前とステージを仕切る柵もなくて、バンドと客の距離が近いハコだけれども、そのせいだけじゃないと思う。みんなが息を詰めるようにしてステージに集中してた気がします。

最初のほうのMCで、「lostageです。え〜・・・・・・・」と言ったところで兄さんがふと言葉に詰まって、『じっ』と拓人君の方を見た。以下、それに気づいた拓人君とのやりとり。

拓人「すごいな、目線が」(お客さんの目線が、ということらしい)

兄「うん、でも最近それがいい」

拓人「あ、気持ちいい?」

兄「うん」

お客さんのほとんどがたぶんlostageを見るのが去年の11月ぶりのはずで、それはさぞかしすごい目線であったろうと思う。札幌は基本的に大人しいお客が多いけれども、lostageのライブでみんながあまり暴れ(られ)ないのは、ライブを見る回数がどうしても少ないからのような気がする。そんな暇があったら鳴らされている音を聴きたい、その姿を焼きつけたいとその場にいるみんなが思っているからのような。

「SURRENDER」でちょっと泣きそうになってたのが、兄さんと中野君が楽器を取 り替えたのを見てすっ飛んだ。「あめんぼ」だ!黒いテレキャスも中々お似合い、何かちょっと見慣れないけど(笑)。中野君の方はジャズベースが似合い過ぎ。全く違和感が無い。

「X」はライブの方が良いと思う。低音のイントロから持って行かれる。兄さんの声が妙に色っぽくていい。途中から歌が叫び気味になるのも好き。

本編最後の「手紙」。この曲は、今まで見た中で今日のが一番良かった。間奏の「母ちゃん!」という兄さんの絶叫が刺さって痛かった。

アンコールを催促する手拍子が鳴り止まない中、器材を片づけ始める4人。そこにL!EFの松浦氏がやってきてメンバーに声をかけている。そうでなくても始まる時間が遅いカウンターアクションでこの日は開場から押していて、最後の1バンドの出演を残したこの時点で23時過ぎ。兄さんとしてはアンコールなしのつもりだったんだろうけれど、企画主催の松浦氏に勧められて「じゃあ、ここにいるみんなのために1曲だけやります」と。

拍手!松浦氏ありがとう!手拍子をやめないお客さんのためでもあったろうけれど、あのときは他の誰より松浦氏自身が「もう1曲!」と思っていたに違いない(と思う)。

そうやって始まったアンコールの「MIND JIVE」は、弦を引きちぎりそうな勢いの中野君の速いリフから。じりじりと焦燥を煽られるような今までのイントロも好きだけど、この始まり方も良い。「来る、来る!」という期待感に一気に拍車がかかる。というか中野君が完全にキちゃっているでしょう、あれは!(笑)

案の定、途中でマイクスタンドを引きずって兄さんがフロアに下りてきたのとほぼ同時に彼もキレたいた。ステージの上では中野君が暴れてるし、フロアでは兄さんがベースを放り出してマイクを抱え込んで床に這いつくばって叫びながら壊れてるという状態。どっちも見たくて目のやり場に困った。最後はベースもマイクも全部放置したまま兄さんがお客さんの間を抜けて後方に捌けて行って終了。

凄かった・・・・・・。

終わった後もステージ前でちょっとポカンとしてしまって、ふと気がついたらベースアンプの向こう側に汗ダラダラのままの兄がいつのまにか戻って機材を片づけ始めていました。早っ。