2009.6.12@心斎橋/クラブクアトロ
lostage GO TOUR

『GO』ツアー初めてのワンマン。しかも地元関西でのライブ。

すっかりお馴染みとなったSE、SPEED KINGの「get the dogs」をバックにメンバー登場。拓人君が一番最初に出てくる。エドみたいに自分で拍手しながら出てくる。

このツアー1曲目の定番「サーカス」にてスタート。実はアルバムで一番好きな曲。後半のギターで案の定持っていかれる。随所でオカズを入れまくる岩城君のドラムもさすが。

フロアからのレスポンスが本当に良くて、さすがワンマンと思いました。一体感と言うのかな。そういう感じがあった。

「SF」、「RED」と鉄板セットに続いて久しぶりの「INSIDE/OUTSIDE」。序盤で聴けると思わなかったのでビックリ。

一気にその場の空気を変えてしまった「路地裏」。アルバムでも異色のこのナンバーはライブの方が映えるかも。ベタな表現だけどノリが良い。lostage版ロックンロール。

ライブでどうするのかと思っていた「SUNDAY」は、コーラスなしのバージョンでした。やはり難しいのか。最後の方で中野君が少しコーラスを入れていましたが。

マシンガンのような「DAILY NEWS」に続いて「あめんぼ」。前半のハイライトといって良い出来。個人的には全編通してこの曲が一番印象に残っている。ライブだとそのグルーヴ感は一層増す。後半のハンマービートがあっさり終わってしまうのだが、もっと続けてくれたら異次元に飛べそうな気がする。バンドとしての延び白、可能性を感じさせてくれる曲ですね。

『DRAMA』から「ドラマ・ロゴス」、「こどもたち」とポップな曲を続けて。ここまで畳み掛けるように。とにかくテンポが良い。

やっと長い目に時間を取ってのMCで、「バンドを結成したときに、いつかここクアトロでライブが出来たらと思って、それを目標にやってきた。今日自分達のワンマンをここでやれることをうれしく思う」ということ。それと今日始めて中野君のお母さんがライブを見に来てくれたそうで、中野君は満面の笑みで「すごい緊張する」と話していました。

この長いMCの後に演奏された「SURRENDER」が最高に良かった。このタイミングでやるのは「SURRENDER」しかないやろって感じでグッときました。今までライブで見た「SURRENDER」の中で一番良かったと思う。次に「母乳」を重ねてくるのも憎いところ(笑)。

「X」に続けてやってくれた「下がった体温」がすごくうれしかった。とんでもなくカッコイイ曲だと思う。ほとんど反則。いやあすごい。もっとやったらいいのに。

2回目のロングMC。このツアーでいつも五味兄が話している少し説教っぽい話とスタッフ含め周りの人、お客さんへの感謝の気持ちについて。いつものように、たどたどしいしゃべりではあるのですが、その気持ちは素直に伝わったはず。

続けて演奏してくれた「ROUTINE」はやはりうれしい。ポイントになる関西のライブではいつも演奏してくれているような気がする。少しノスタルジックになってしまうこの感じは何なのか。

「点と線」では前回ビックリさせられた間奏部での中野ソロはなし。お母さんの前でやって欲しかったんだけどなー。アルバムの中でも特別好きな曲なので否応なしにアガル。

本編ラストは当然の如く「手紙」。反則。久しぶりにおもいっきり感動してしまいました。盛大な拍手の中、ステージを去るメンバー。

もちろんすぐにアンコールの拍手が。最初に出てきたのは五味兄。ここで兄から「トイズファクトリーとの契約が今作で切れること。次の更新はない」ということが発表されました。ある程度予想もしていたとは言え、ここでこの話を聞くとは思っていなかったので正直驚きました。でもその後に五味兄の口から「今後も自分達が良いと思う音楽を死ぬまで作り続ける。リリース先はどこになるか分からないが、待っていてくれるとうれしい」と力強い言葉が。

いつも「何にでも終わりはある」とか「いつか終わる」と言っていたのを考えると、これはすごい変化だと思う。偉そうに聞こえるかもしれないけど、「一皮剥けた」と感じる瞬間でした。

お客さんの温かい拍手の中「ATS&S」のイントロ。拓人君が入り損ねるも、そんなことは関係なしで大盛り上がり。バンドが乗っているのが分かる。続けて岩城君の見せ場「TELEVISION CITY」。しかも超高速バージョン。アンコールラストはお祭りソングになりつつある「MIND JIVE」。これでもかと頭を振って叩く岩城君。途中五味兄はフロアに出てきてベース弾かずにフロア真ん中のカウンターに登って熱唱。そしてシャウト。五味兄を中心にお客さんの輪が。付き上がる拳と歓声。もうメチャクチャ(笑)。

2回目のアンコールで最初に出てきたのは中野君。お母さんのいる方を見て「これがロックですわ」と一言。五味兄弟からも母の話。年を重ねれば重ねるほど家族の有難味は増してくるものです。いつか分かります。

そして「2:50」のイントロが。今日のMCから曲への流れは心憎いくらい。不器用ながら言いたいことは全部言い切った。そしてそれがうまくライブにも作用していたように思います。

全23曲。2時間超えのライブ。とにかく素晴らしいライブだった。これだけバンドとの距離が近いと感じられたのは初めてかもしれない。そして一番うれしかったのは、この先にはもっと素敵な景色が待っているんだと思えたことでした。

REPORTED BY robin