2009.6.26@渋谷/クラブクアトロ
lostage GO TOUR

GOツアーのファイナル。このツアーでは2回目のワンマンライブとなる。

せっかくクアトロなのでフロアの後ろ、一段高いステージ全体が良く見えるところで鑑賞することにしました。距離があるとVoがちょっと弱く聞こえるけど、このポジションだと楽しそうに聴いているお客さんも一緒に視界にはいるのが良いです。開演を待っている間、フロアの横の衝立の空いているところに拓人君が出てきていました。何をするでもなく、たまにスタッフの人と話したりしながらフロアのほうを見ている様子。ワンマンでは開演前にメンバーの姿を見ることはないと思っていたので、ちょっとびっくりしました。ライブ中どこかのMCで拓人君が、開演前フロアの様子を見に出てきていたことに触れ、「lostageのことを楽しみにして待っていてくれていると思うと嬉しかった、開演前に今日のお客さん達を見ていて、今回は自分が出るライブだけど好きなバンドを待っているときの楽しみな感覚を感じることができた」ということを言っていました。

客電が落ちていつもの「Get The Dog」をバックにメンバー登場。何故か前の三人とも黒無地のTシャツ。被っただけでしょうか?

GOツアーで定番になっている「サーカス」、「SF」の流れで始まりました。「SF」の途中で中野君のギターのストラップが外れてしまっていましたが、スタッフの人がすぐに替わりのギターを持ってきて、演奏の流れも特に大きく乱れることはなかったように思います。最初からフロア前の方は凄く楽しそうにしていましたが、ステージに色々物を投げ込んでいる人がいて、途中スタッフが回収しに出てきていました。

続けて1stから2曲「人間ロボット」と「INSIDE/OUTSIDE」。「人間ロボット」が始まったときはとフロアから歓声が上がっていました。この曲は人気がありますね。

次は「路地裏」。ノリのいい曲なのでライブでも踊りながらCDのように手拍子を入れたくなるのですが、この日は「INSIDE/OUTSIDE」の曲の雰囲気に浸っていたので急に曲調が変わって面食らっている間にイントロ終わってしまいました。曲間にフロアから「マイケルが死んじゃったんですよ」と話しかけている人がいましたが、メンバーは特に反応せず。短いMCで来てくれたお客さんにお礼と、前回のクアトロより長くやることを告げていました。

次は「SUNDAY」。やっとライブで聴けた!コーラスが無いのが淋しいですが、楽器の音は分厚くなっているので隙間は埋まっている感じです。続けて「噂」。前に見たときより兄ちゃんの歌が伸びやかに聞こえて、今まで聞いた中で一番涙腺にきました。「噂」の余韻を切り裂くように「DAILY NEWS」へ。曲のテンションがガラッと変わったのでまたまた面食らってしまいました。その後、暗がりの中、兄ちゃんと中野君が楽器をチェンジしていたので、来るなと思ったら予想通り次は「あめんぼ」。兄ちゃんはギターに突っ伏すようにしてかき鳴らしていました。この曲の最後に兄ちゃんが鍵盤ハーモニカ(ピアニカ)を演奏。指はほとんど動いていなかったので弾くというより吹くという感じでした。

ここで『DRAMA』から「ドラマ・ロゴス」と「こどもたち」。確かここらで長めのMCがあって、兄ちゃんがお客さん達に集まってくれたお礼と、「もしお客さんが一人でも同じ演奏をする」ということを言っていました。やっぱりワンマンなのでかなり緊張しているらしく、拓人君は「手が震えている」と言ったり、中野君にいたってはトイレで小のほうを狙った便器を外して床を汚したそうで、お客さんからかなり笑われいました。そして兄ちゃんが岩城さんにマイクを渡し、貴重な岩城さんの声を聴くことができました。「みんな緊張しすぎ。ウロウロウロウロして」とのこと。拓人君が「やっぱ大人やね」と言っていました。

「SURRENDER」から「母乳」という眩暈のするような美メロの嵐の後にパンチのある「X」と「壁」が続きました。ここでまた長めのMCだったと思います。ツアーの想い出ということで、兄ちゃんと中野君がこのツアーの広島公演後に大喧嘩をしたことを話していて。兄ちゃんは機材を蹴ったり中野君の胸ぐら掴んでかなり切れていたらしいのですが、その様子をKill Your T.V.ツアーのDVD用撮影カメラに撮られていたそうです。おまけに打ち上げでlostageメンバー4人が話し合いをし、切れていた兄ちゃんが「ま、がんばろうや〜」と和解をした様子も撮られたらしいです。凄く見てみたい気もしますが、DVDに収録されるんでしょうか。兄ちゃんと中野君は、恥ずかし過ぎて絶対見たくないといっていましたが。「そんなふうに、喧嘩することもあるけれども大事なのはその後どうするか」だと兄ちゃんが言っていました。

兄ちゃんが「日常を織り成すROUTINEを」と言って「ROUTINE」を始める。次の「風を抱いている」は生で聞くのは初めて。ライブで聴くと重みがあってメロディの美しさが引き立っていました。「点と線」、一部のKILL YOUR T.V.ツアーであったという中野君のソロはありませんでした。本編締めは「手紙」と「2:50」という泣くしかない二曲。特に「2:50」がすごく綺麗に響いていたように思います。

確かアンコールで出てきた際に、いわきで差し入れに沢山貰ったものがあって、拓人君が今日のお客さんにプレゼントといってそれをおすそ分けしてくれていました。「終演後床に落ちてたら悲しいから、ちゃんと受け取ってね〜」と言って、フロアにポンポン投げこんでいましたが、モノが何だったかはキャッチできなかったので不明です(お菓子?)。

最初のアンコールでは「ATS & S」、「RED」、「MIND JIVE」とあがる曲を連発。「RED」では最後にマイクスタンドを倒し、「MIND JIVE」ではハンドマイクで叫びながら兄ちゃんがお客さんの伸ばす手に体を委ねて人海サーフィン(飛び込むんじゃなくて、人の波にゆっくり体を乗せるような感じだったので、ダイヴとは違うのかな?)。最後はフロアに降りて(落ちて?)いたので姿が見えませんでした。

ダブルアンコール演奏前に拓人君が、「お客さんの拍手が階段のところまで聞こえてきて、凄く嬉しかった」と言っていました。このアンコールでは「CAT WALK」と「下がった体温」 。「CAT WALK」の最初の一音が鳴った途端、かっこよくて笑いが止まらなくなりました。兄ちゃんの叫ぶような歌も凄くよかったです。

予定ではこれで終わりでしたが、客電がついてBGMが流れ出口に向かって移動する人もいる中、フロアに多くの人が拍手を続けながら残っていました。私も思わずステージ前に駆け寄って拍手でメンバーを待っていました。しばらくして中野君が「もう一曲だけ」と言って登場。続いて他のメンバーも出てきて「海の果実」を演奏してくれることに。兄ちゃんが、「いつもどうやったら良いライブができるか考えるけれども、良いライブをするには、良いお客さんも必要なんだ」と言っていました。それから、契約は切れるけどトイズから作品出せて色々勉強になったこと。トイズのひとたちに感謝していることを伝えていた。そのMCで兄ちゃん言葉を詰まらせていました。「海の果実」を演奏中兄ちゃんはついに涙で歌えなくなり途中インストになってしまいました。拓人君も中野君も顔は泣きそうになっていたように思います。

最後ステージを後にするとき、中野君に拓人君が抱きついて二人とも嬉しそうにお客さんを振り返って手を振っていました。兄ちゃんもフロアに向かって頭をさげて嬉しそうな顔をしていました。そしてメンバーがステージから消えた直後、lostageを讃える歓声と拍手が一段と大きくなりライブは終了しました。会場にいるファンの想いが塊になったような力強い拍手で手を叩いている自分も胸が熱くなりました。終了後周りを見渡すと、フロアにいる人たちは凄く嬉しそうないい表情をしていました。

lostageのファンで良かった。この日この場所に居合わせることができて本当に良かったと思いました。

REPORTED BY kikuoさん