2009.11.11@新代田/LIVE HOUSE FEVER
rawer than raw

REPORTED BY kikuoさん

1.噂
2.ドラマ・ロゴス
3.風を抱いている
4.海の果実
5.SURRENDER

BKTS TOUR 2009のアフターパーティーrawer than raw。福岡のアフターパーティーの際に企画されたとのこと。チケットはSOLD OUTのはずなのに、フロアには適度な余裕がありました。

今回のイベントはいつものライブとは違って、出演者もお客さんも楽しんで踊ってもらおうと、チケットの数をおさえたとのこと。企画者のバンアパ荒井さんが今日は出演者も既に飲んでいるので、みんなもどんどん飲んで楽しんで欲しいとアナウンス。「出演者まともな演奏できないと思うんで」と言い切っていました(笑)。

開場時からDJがあって、出演者がアルコール片手にステージに。もう大分出来上がっている様子で踊っていました。兄ちゃんもステージにちょろっと現れましたが、手にはビールではなくレッドブルが。

最初はバンアパ原さんの後輩和田さんが弾き語りをやり、五味兄弟は2番手で登場。まず登場に当たってアスパラ忍さんが「ストイック兄弟」と紹介。2人が出てくると「でもストイックに見えて実は・・・(なんて言ったか忘れました)」とおしゃべりを続けていると、変なことを言わないように兄が忍さんからマイクを奪い取っていました。

椅子に腰掛けてからも暫く拓人君のギターの音チェック。そういえば、座って演奏したのは五味兄弟だけでした。演奏前からとても緊張しているのが表情から伺えます。お兄ちゃんが「ストイック兄弟です」と挨拶していました。

お兄ちゃんが上半身を折り曲げて左手を凝視しながら慎重にギターを爪弾き始める。細い糸のような音。やがてタクト君のギターも入ってくる。ギターの音が儚げ。

いつもより低くてしっとりした兄ちゃんの声がはいる。バンドでの切り裂くような破壊的な音圧と苛立ちの籠もった歌とは別世界。特に五味兄ちゃんの歌には、こんな声がでるんだ!と凄く衝撃を受けました。ヒーリングミュージックのように静かでやさしい音ですが、 美しく揺れる蝋燭の炎を見つめているような音像で、激しくはないけれども、目が離せなくなる感覚。

「噂」はもともとメロウな曲なので、アコギ凄く合います。この歌詞、アコースティックバージョンだとなお染み入ります。

「ドラマ・ロゴス」はイントロが凄く綺麗で印象的でした。

「風を抱いている」はアコースティックの方がバンドの大きな音よりしっくりくる気がして、改めていい曲だと思いました。

「海の果実」のイントロでは2人のギターが入るタイミングがずれて音が止まり、“??”という顔で五味兄が拓人君の顔を見ていて、少しフレーズを戻して慎重にアイコンタクトしながらやり直していました。

この日やった中では一番音が大きかったSURRENDER。アコギでも拓人君のギターの音がとってもかっこよく響いていました。

どの曲も知っているはずなのに、曲名が浮かんでこないくらいに新鮮に響いてきました。今日のライブはlostageの曲ですが、五味兄弟によるセルフカバーというべきでしょうか。全く新しい曲を聴いているような感覚。 もっともっとこの綺麗な音に浸っていたいと思わせてくれました。

少し曲の盛り上がりに欠けるのが気になりましたが、アコースティックのアレンジや演奏にまだまだ不慣れな様子なので、場数を踏めばもっと良いものになるはず。せっかくお兄ちゃんも自分のアコギを買ったことだし、あのお兄ちゃんの歌を埋もれさせるのはもったいないので、また是非どこかでやってほしいです。

MCではBKTSツアーに参加できたことへの感謝のほか、演奏について「しんみりしてしまう」のは五味兄弟だけで、他のバンドはもっと楽しい演奏だと。
福岡のアコースティックライブは座ることもできたけど、今日は座るスペースがないとお兄ちゃんが言うと、拓人君が「立ったまましんみりしてください」と言っていた。「立ったまましんみりってお前・・・」とお兄ちゃんが突っ込んでいました。

確かにこのイベント中では唯一五味兄弟の演奏のときだけ静寂が生まれていました。この日はステージにアスパラ忍さんやカムバック高本さんたちが常にいてMCにも色々野次が飛んできます。

拓人君にも「面白いこと言え」と声がかかり、今日緊張していることなどを色々喋った後に「うっそ〜ん」と言って笑ってもらっていました。そんな拓人君を見てお兄ちゃんが、「お前、そんなんできるんや」と。お兄ちゃんは特に面白いことは言わず。

それから、福岡のアコースティックのときは忍さんのギターを借りていて、とても使いやすかったので、同じものを忍さんコネクションで安く迅速に手に入れることができたことも話していました。その流れで忍さんへの感謝を述べていたら、傍から忍さんが色々野次を飛ばしてきていたようで、お兄ちゃんは「ちょっと、黙っててくれます?!」と忍さんを制していました。拓人君も「忍さんありがとう!!」と大きな声で感謝の言葉をかけて、忍さん照れていました。何曲か演奏が終わったときにはお兄ちゃんも発泡酒あけていましたね。

この他イベント中には忍さんと荒井さんのコラボで演奏された「セロリ」にあわせて、顔が真っ赤な(酔っていたのでしょう)お兄ちゃんがタンバリンを叩いていました。

この日は演奏の合間もDJが入り、ステージとフロアの境界なく出演者も踊って喋って、忍さん曰く「結婚式の二次会みたいな」雰囲気でとても楽しかったです。五味兄弟の新たな一面も見ることができ、非常に面白いイベントでした。