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lostage Interview − Live Side −

lostageと言えば「ライブ」ということで、ライブについて色々お聞きしたいと思います。今年は12月27日迄で計42本のライブをやりました。レコ発がなかった分、去年よりは少し減ってはいるのですが、みなさんご自身で印象に残っているライブはありますか?

清水:俺は(渋谷)O-Eastかな。

五味兄:ああ。なんでなん?

清水:岳ちゃんが名言吐いたからな。

五味兄:ああ(笑)。そういうので?ライブの内容やないねんな。

もう少し詳しくお願いします。

五味兄:O-Eastの時ライブ終わった後に僕ら喧嘩したんですよ。ライブが始まって僕が清水のシールドを踏んで、シールドが抜けてギターの音が出なくなったんですよ。それをグチグチ後から言われて。踏んだ俺が悪いんですけど「自分の機材ぐらい自分でちゃんと管理しとけよ」って言って。

清水:ちっちゃい喧嘩やな(笑)。

五味兄:終わってから裏の駐車場で、僕らと関係者の人達とすごい気まずい感じになって。

清水:罵り合いやな。

五味兄:「やめたるわー!」みたいな(笑)。

清水君が言ってた名言というのは何ですか?

清水:岳ちゃんが「クソみたいなライブしやがって!」って(笑)。

拓人:捨て台詞やな。

五味兄:実際その日のライブはあんまり良くなかったんですよ。

スペースシャワーTVの『STUDIO GROWN』で映像が流れてた時のですか?

清水:そうですね、あれです。

あのときの映像で清水君が五味兄を蹴ってましたよね?あれは恨みが入ったキックだったのですね?

清水:かなり入ってましたね(笑)。

五味兄:1200人ぐらい客が入ってて、みんな緊張してちょっとピリピリしてて。

岩城:レコーディング後の一発目のライブやったやろ、あれ?

五味兄:新曲とかも演って、あまり乗り切れんままライブもいまいちで。機材トラブルもあってイライラしてて。

清水:グタグタでした。

五味兄:思い出には残ってますね。でも、次の日に車の移動の時に清水が「昨日はごめんな」みたいな。僕も「いや、ええよ俺も言い過ぎたわ」みたいな(笑)。

拓人:美しいなあ(笑)。

五味兄:せ、せ、青春してる(笑)。

清水:次の日の新宿マーズのライブがすごい良かったんですよ。

岩城:ああ、あれは良かったな。

五味兄:そういうのが結構影響出てくるみたいですね。

清水:あれが今年で一番良かったと思う。

岩城君はどうですか?

岩城:やっぱり僕も新宿マーズですね。ジャーナル(*1)のイベントやな。

五味兄:あれ良かったな。

岩城:あれは良かった。

拓人:俺はMEDICATIONSとやったときかな。前のバンド(*2)から好きやったから感慨深いものがあった。

五味兄:僕はTRAINDODGE(*3)が来たときの名古屋のKD JAPON。そこがライブハウスじゃなくて小洒落た居酒屋みたいなところで。真ん中が吹き抜けになっててステージじゃなくて床でやるんですけど。スタジオライブみたいな感じで。2階から見れる小さいベイサイドジェニー(*4)みたいな感じのところで。そのときのライブが良かったかな。そのときの写真がちょっとだけ今度のアルバムのスリーヴに入ってます。

ライブの共演者で印象に残っているのは?

清水:俺はRAINER MARIA。ちょうどツアー最終日の心斎橋DROPの日がギターのカイルの誕生日で、その時にバースデー・ソングをステージで弾いたのが印象に残っています。大学の時によく聴いていたバンドなので、まさかそのバンドと一緒にライブすることになるとは。

五味兄:RAINER MARIAもまた呼びたいな。

拓人:俺はいっしょに九州へ行ったときのMO’SOME TONEBENDERかな(*5)

清水:自分らの企画『SHOWNEN』でやった奈良と東京も、好きなバンドとやれたので良かったです。ライブの内容はともかく(笑)。それとJOURNAL SPY EFFORTとやるときはいつも上がりますね。年齢も近いし、ライバル意識みたいなのもあって。

五味兄:俺はあれかな、Sloth Love Chunks。中尾憲太郎見たらやっぱり「あー!」となった。バンド自体はナンバーガールのときの方が好きやけど、ベース弾いてるところ見たらやっぱりかっこいい。ベースの音がかっこいい。

一つのシーンやジャンルというわけではなくて、様々なタイプのバンドと共演されていますが、これらの共演はどのようにして決まるのですか?

五味兄:海外のバンドに関しては招聘しているレーベルとかレコードショップ、バンド繋がりが多いですね。RAINER MARIAの場合は僕らが招聘元のsome of us(*6)に直接行って、「出たい」とこちらからオファーしました。招聘元から合いそうだということで誘われる事もあります。日本のバンドに関して言うと・・・・・。

拓人:だいたいジャーナルのイベントとかに出て、またジャーナルが俺らの知らんバンドと共演して、そこの繋がりで仲良くなって、また共演が決まるときもあるし。あとは普通にメールでオファーが来て、おもしろそうやなと思ったりするのに出ますね。

五味兄:出れるのには極力出たいというのはあるけど対バンに関してはあまりそこまで気にしてない。

ライブのときのお客さんのノリについてどう思います?

清水:静かやったとは思います。

もうちょっと盛り上がってほしいとかあるのですか?

清水:今のままでも別にいいんですけど、何しに来てるのかよく分からん。

五味君はよくMCで「イェー!とか無いんですか?」って煽ってますよね。

五味兄:ああ(笑)。あれは別に「イェー!」とか無くてもいいんですけどね(笑)。何やろ・・・?

拓人:あれは照れ隠しやな(笑)。

清水:「イェー!」とか言ってくれたら僕らも(気持ちが)上がるから。言ってくれた方がうれしい。

五味兄:演奏中に「グォーーー!」とかやってなくてもいいねんけど、曲終わったときのレスポンスがあると嬉しいですよね。それすら無いときはちょっと・・・・・。

いつも見てる側からの意見なのですが、lostageのライブってステージから僕らにプレシャーをかけられてるみたいなところがあって、身動きが取れない感覚になることがあるんですよ。それがすごいと思うところでもあるのですが。

五味兄:ああ。どっちかと言うと、(拳を上にあげて)こういう感じではない?

でも最近そういう風に変わってきてるのかな?とは思いますけどね。

五味兄:最近東京とかに行くと、よく来てくれる人でそういう人が結構いますね。それはそれで人それぞれの楽しみ方があると思うので。でもレスポンスがあると僕らは嬉しい。

メンバーが良かったと思うライブと、お客さんが良かったと思うライブとは割と違ったりすると思うのですが、皆さんが「今日は良かった」と思ったり、達成感を感じる瞬間ってどんなときですか?

拓人:だいたい一曲目が終わった時点で何となくその日の感じが分かりますね。出だしでこけると後でどんだけがんばっても達成感が無い。

五味兄:ああ分かる。

拓人:一曲目で「ガー!」っと行ったらその後はもう上がるしかない。

五味兄:分かる。

岩城:僕はドラムの音ですね。演奏がそんなに良くなくてもドラムの音が良かったら、めっちゃ達成感ありますけどね。ただの自己満足ですけど。叩いてて気持ちいい音やったら。たまに酷いときがあるので。音響がいいと達成感があります。

五味兄:自分以外のメンバーが上がってるのを横目で見て、おかしなことになってるのを見たら達成感ありますね(笑)。自分も上がるし。

清水君はどうですか?

清水:そうですね、陶酔感がライブ中にずっと続いてたら今日は良かったなと思いますね。

僕らが見ていて今年辺りから結構変わったかなと思うことがあります。去年まではもっと淡々としていた印象があって。以前のインタビューを見ると、ライブは「スタジオで練習しているのと変わらない」という発言があって。確かにそういう感じをしばしば受けることがあったのですが、最近のライブは完全に吹っ切れちゃってる印象を受けます。何か心境の変化などがあったのでしょうか?

清水:背負うものが無くなったんじゃないんですか(笑)。

五味兄:漠然としてて分かりにくすぎる(笑)。お前なんか背負ってたん?

清水:(笑)

拓人:単純にいろんな人とやってきたことで自信が付いたんとちゃうん?去年まではこれでいいんか?これでいいんか?と思って皆やってたと思う。

五味兄:うん。人のライブを数見て受けた刺激がやっぱり大きいと思いますけど。

清水:曲を演奏するのに慣れたというのもあると思う。それは技術的にも。

五味兄:余裕が出来た。

ライブに関して目指すところ、理想形はありますか?

清水:3G対応できるような感じで。Vodafone 3Gを。国際電話対応できるような(笑)。
   (世界で通用するという意味か?)

拓人:全員モトローラみたいな(笑)。

五味兄:どこに行っても大丈夫みたいな。

清水:いろんな国でいろんないいバンドと対バンできたらいいですね。

五味兄:海外ツアーをやってみたいというのはみんな言ってますね。でもなかなか腰が重い。お金もいるし。

清水:今回のツアーで稼いだら行こうかなと。

五味兄:次のアルバムで僕らに金銭的な余裕が出来たら絶対行きたい。

やっぱり海外ではやりたい?

五味兄:やってみたいですね。

清水:アルビニ(*7)に録ってもらいたいですね。海外に行ったついでにアルビニに録ってもらいたいです。

海外に行って共演したいバンドがあれば教えてください。

五味兄:SONIC YOUTH。

拓人:RADIOHEAD。ああ、でも現実味が無さ過ぎるな。って言うかRADIOHEADとは一緒にやりたくないな(笑)。

五味兄:トム・ヨークとかロック聴いてなさそうやしな。

清水:WILCOとかかな?

五味兄:WILCOと一緒にやるの?

清水:一緒にやるのは無理やな。見に行くだけでいいな。

拓人:TRAIL OF DEAD。

清水:SLEATER-KINNEYとか。

五味兄:ああ、いいなあ。

岩城:一緒に出来るようなバンドでやりたいのはSONIC YOUTHぐらいかな。

清水:あ、Lightning Boltとかもやりたいな。

五味兄:俺Superchunkとやりたい。

清水:あ、Superchunkええな。

清水:上げたら切り無いですよね(笑)。

拓人:やりたいバンドっていうか、ただ単に好きなバンドやろ?(笑)

五味兄:でも仲良くなってそいつとスプリット出すとか。

好きなバンドと一緒のステージに立つと感慨深いものがあるのかもしれませんね。今までにそういった経験はありましたか?

拓人:無い。

五味兄:なんでやねん!お前サインとかもらってたやんけ。

拓人:(笑)

僕らも一度海外でlostageを見てみたいです。ところで2月からレコ発ツアーが始まりますが、楽しみにしている所はありますか?

五味兄:札幌のCOUNTER ACTION。聖地COUNTER ACTIONですね。

拓人:そやな。

清水:盛岡。

五味兄:それは何でなん?

清水:いや、初めて行くから(笑)。

五味兄:それとCOME BACK MY DOUGHTERSといっしょに廻れるのがうれしいですね。ライブはもちろん、ライブ以外でも楽しくやっていけそうなんで。

では最後にレコ発ツアーの意気込みを聞かせてもらえますでしょうか?

岩城:(一言)仲良くやろう(笑)。

一同笑い

五味兄:前のを踏まえてな(笑)。

レコ発ツアー楽しみにしています。今日は長時間どうもありがとうございました。