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Interview Part 1 【Discord】

ニューアルバムの話に入る前に、前作『PLAY WITH ISOLATION』リリース以降のlostageについて触れておきたいと思います。初のフルアルバムのリリースと、それにまつわる全国ツアーを行ないました。単純にライブの本数が多かったのはもちろん、夏フェスに出演したり、テレビの中継やラジオ出演など、いろんな事があったと思います。総括して、それがlostageにとって、どういったものであったか振り返ってもらえますでしょうか。

清水:ツアーに関しては毎日こういう日が続いたらいいのになと思いましたけどね。

五味兄:ライブばっかり、ライブばっかりで。

清水:ライブばっかりで。

五味兄:お前(清水君のこと)帰りたがってたやんか(笑)。

拓人:

体力的にキツイとかは無かったのですか?

拓人:体力的には無かったんちゃう?

清水:体力的には全然無かった。

五味兄:いや、あったしな。

拓人:あった?

五味兄:あったやろ、そら。ツアーになると3連荘とか、下手したら4連荘とかあって、連荘が続くと声、喉が一番キツかった。自分的には「本当はもっと出来るのに」というのがあって。それが嫌やった。

清水:でも、みんなと一緒に居れば疲れも飛びますね。

一同爆笑

拓人:嘘付くなよお前!(笑)

五味兄:なんでやねん!嘘を言うなよ(笑)。

清水:くくくくく(笑)。

う、嘘なんですか今のは?

拓人:行く途中で「帰りたい」って言うもんな。

五味兄:行く前から帰りたがってますからね、「家がいい」とか言って。

五味君はいつも感謝の言葉をブログで書かれてましたよね?

五味兄:ブログでしか伝えれないですからね(笑)。

清水:あとTシャツの種類をあんまり作らない方がいいなと思いました(笑)。物販がそういう店みたいになってしまってて。多くて2種類までで良いと思いますね。

五味兄:対バンでライブ終わった後に物販がすごく売れるバンドと、そうじゃないバンドがあると思うんですけど、僕らはあんまり売れないんですよね。それでどんどん在庫がすごいことになっていって。今やっと落ち着いたんですけど・・・。種類だけで6種類くらいあったり、中途半端なサイズのがあったりで。

拓人:ちょっと作るペースが被りすぎたんや。

清水:それがツアーの反省点ですね。次はもうちょっと絞って出します。

五味兄:Tシャツの話はまぁいいや・・・(笑)。

一同笑い

アルバムが出て、これから全て順風満帆で進んでいくのかと思っていたのですが、ライブを見ていて感じたのは「もがいているlostage」でした。五味君のblogからも感じたことですが、どこか葛藤を抱えているように映ったのですが?

五味兄:それはもう、むしろそれしかなかったぐらいの感じですね。

具体的に言うと・・・。

五味兄:簡単に言うと「メジャーデビュー」ということ。何が変わるかっていうと、関わってくる人の数と会社規模、予算も前に比べたら大幅に増えるし。自分らが元々聴いてきた音楽というところで「インディー至上主義」みたいな感じが、100%でないにしろあって、音楽が仕事になるわけじゃないけど、お金の事も関わってくるし、そこの部分で葛藤というか。

拓人:そういうやり方(インディー至上主義)でやることが正しいんじゃないのか?と。

五味兄:良い悪いは別にして、そういうのがやっぱり刷り込まれてるから。

拓人:でも実際に俺らがやろうとしてることはそれと違うことで。「俺らはこれでいいのか?」、「このやり方で間違ってないのか?」みたいな感じで。

五味兄:そうやな。

具体的にメンバー間ではどのような話をされたのですか?

五味兄:自分達の意識が今までと同じままでメジャーに行って、このやり方で集まる人が増えたり、アルバムがもし売れたりして、周りの環境が変わった時に、バンド自体がグチャってなってしまいそうですごく嫌やったんですよ。悪く言うと、ぬるい感じで今までやってきた。やりたい事だけやって。普段働きながら週末にライブやって、人が来なくても別にしゃーないし、来たら来たで良かったなみたいなところの意識を、もっと変えていかないとあかんと。分かりやすく言うとプロ意識というところを。

確かにそこは大きな変化かなと思いました。前回のインタビューで「今後のバンド運営についてどういう風に考えているんですか?」と聞いたときの答えが「何も考えていない、全く考えていない」だったんです。

一同笑い

それと「今みたいに4人で楽しく続けてやって行けたらいいだけ」というお話でした。もちろんそのスタンスは良く理解できるのですが、正直疑問が残る答えでもありました。今回アルバムをメジャーレーベルから出そうと決めたということは、その部分で何らかの心境の変化があったのではと思ったのですが?

五味兄:でも、レコード会社からのアプローチもあったので、それで考えるっていう。

レコード会社からのアプローチはどの段階であったのですか?

五味兄:トイズファクトリーからのアプローチ自体は一番最初の「P.S.I miss you」を出す時からあったんですよ。その時僕ら何も考えてなかったから、先に決まっていたUKプロジェクトでやることに別に不満も何も無かったし。「こっちでもう決まってるんで」ということで流れたというか、保留になってたんですよ。それでUKプロジェクトから2枚出したあとに、UKの僕らの担当の斉藤正樹という、銀杏BOYSのマネージャーもやっている男が、この人が結構キーマンなんですけど、「お前ら、このままここで続けててもたぶん良くないわ」って。その人なりにいろいろ考えてくれたと思うんですけど、もっと周りの環境を変えて、気持ちも入れ替えてやった方がいいんじゃないかということで、斉藤とトイズファクトリーの人とメンバーで話し合って、「じゃあ、やりましょう」みたいな運びになりました。それで「やる」ってなった時に、「どういう気持ちでやるか?」みたいなところでまた揉めて。

やること自体はすんなり決まったんですか?

五味兄:そうですね。現状に行き詰まってるわけではないけど、もっと規模の大きいとこでやることに期待もしてたし。

拓人:実際メジャーに行ったことはないし、行ってどう変わるのかも分からなかったから。じゃあ、行ってあかんかったらしゃーないわと。

五味兄:でも行くからには、「何かやってもらえるから、じゃあやってもらいます」、「お金出してもらえるから、お金出してもらってやった」みたいな感じで行ったら、絶対潰されるというか、バンドがダメになりそうな感じがしてたので。例えばこのアルバムでいくら貰えるってなったときに、それだけの物を作らなあかんっていう意識も絶対いるし。そこでもっと音楽的にも普段の生活とかでも、もうちょっとストイックになって、今までみたいにやってたらあかんなみたいな話し合いが何回もあって。そこでバンドが「じゃあ俺、もうこんなんやったら無理です」、「じゃあ俺もうやめる」みたいなことが何回かあったんです。

やめるまでになったんですか?

五味兄:ありましたね。4回くらいありましたね。

拓人:「よし、やろう!」ってなるまでに個人差があって、そこで揉めた。

最終的にみんなが揃って同じ方向に向かって行くことになった最大の要因を上げるとなると何になりますか?

拓人:「もうやめよう!」となって、例えば練習を途中で止めたりして家に帰って一人で考えたときに、「ここでやめても何も残らんしな」みたいな。たぶん、みんなそういう所やと思うんですけど。

五味兄:あと、その時に作ってた曲とか、出来上がってきたものに自信もあったし。せっかくこんなにいいのが出来たのに、それを止めて出さなかったらどうなるんやろ、それは出したいなっていう。作品ありきみたいなところもあったし。

出したいものがあったから?

五味兄:そうですね、そもそもバンドを続けたいというのが最初の目的というか。別にメジャー行ってやるのが目的ではなかったはずやから、続ける為にどうするのかというところですね。ある程度年齢も重ねて、仕事とかもやりながらバンド活動をして、ちょっと生活も厳しくなってきて、このままのスタンスで続けていけるのかなみたいな不安とかもあったし。そこでメジャーから話が来て、「やります」となって、続けるのが目的やけど、続ける為にやらなあかんことが今までと変わってきたというか。

その辺りはもう完全にクリアになっているのですか?

五味兄:いや、クリアはされてないと思いますけど。今はまだアルバムも出てないし、出たら出たで変わると思うし、出してその次があればまた変わるし、その次が無かったとしたらまた別の問題が出てくるし。

今後によって?

五味兄:そうですね。常に問題はある・・・、今もあると思います。

なるほど・・・。

五味兄:お前、今日しゃべってへんな(笑)。

拓人:むっちゃ食ってるよな(笑)。

清水:まぁ流れはそういう・・・(ムシャムシャ)。

今回はアルバム一枚単位の契約ということですが、実際にレコード会社がサポートするのはどこまでなのでしょうか?

五味兄:僕らが会社に世話になったのは・・・、じゃあしみちゃん言っとく?しゃべってへんし。

清水:え?あぁ、あの・・そうですね、レコーディングにかかる費用全部・・・。

五味兄:もっと細かく言わな。

清水:インディーズの時よりはお金を出してもらえる。

五味兄:幾らかは分からないですけど、レコーディングの為に普段の仕事を休んだり、辞めたりしたこの1ヶ月間の保障。あとレコーディングにかかるお金と、プロモーションに使うお金と、アルバムを発売して、そのツアーで廻るサポート金がライブ1本幾らっていうのがありますね。だからフライヤーで「DRAMATIC TOUR」と銘打ってる所は1本やればサポート金が出るんですよ。それ以外のライブはアルバムとは直接関係が無いのでサポート外ということです。

完全にアルバム単位の契約ということですね。

五味兄:そうですね。そのアルバムに関してだけサポートしてもらえる。

拓人:あとは今までと変わりないですね。

五味兄:でもそのツアーに関して言えば、一緒にやるバンドや、どこでやるかというのは全部任されていて、自分らで自由に決められるようにはしてもらいました。

今は別で仕事をしながら音楽活動をされていますが、将来的に音楽だけで食べていこうという考えはないのでしょうか?

清水:食っていこうと思ってたら、たぶんこんな音楽作ってないですね。もっと分かりやすい、愛だの恋だの歌うような曲を作ってると思うんですけど。

五味兄:そんなことないやろ。

清水:そうじゃないの?もっと売れ線を書くんじゃないの?食っていこうとなったら。

ただでも、lostageの音楽は僕はポップミュージックやと思っているんですけど。間違えてますか?

五味兄:間違えてないです。合ってます。

清水:合ってます。

五味兄:みんなで楽しんでワッショイみたいな感じじゃなくても、自分だけ良かったらいいという感じじゃない音楽は全部ポップミュージックの部類に入ると思うんですね。だから本当は世の中の音楽って、ほとんどがポップミュージックやと思います。ライブやること自体が誰かに聞いてもらう為にやるわけやから、その時点でポップじゃないと成立しないわけじゃないですか。そのバランスの比重がどうなっているかでやり方が変わると思うんですけど。それと飯を食う為にやるかはまた別の話で。

清水:たぶん、もっとガツガツしてるでしょうね。

五味兄:そういう話ってよくあって、「飯を食う為にやりたいか?」とか言うけど、それで飯を食う事と、飯を食わない事が100と0じゃなくて、その間とかもいっぱいあると思うんですよね。だから・・・

清水:食えたらいいなーっていう感じ。

五味兄:今の僕らもそうですけど、バイトしながらやるのもやり方としてはあるし。食えてないけどライブやってお金もらえる時もあるし、バイトしながら別の収入も得てるし、100%音楽からの収入とかじゃなくて、別に仕事しながらでもいいからバランスが崩れないように続ける。それが100でやらないといけなくなった時に、そうなりゃいいかなっていう感じではあるけど。

清水:そうですね。100%ではないですね。

拓人:どうしても食いたいっていうよりは・・・

清水:我がままやったと思うんですね。自分らのやりたいことやって飯を食っていきたいっていうのは。それを実現させようと思ってる、アホなバンドなんですね僕らは。

五味兄:でも、やりたいことだけやって飯食うのとか無理やろ。

清水:うん。

五味兄:だから今でもやりたくないこともやってるしな。

拓人:どっちかと言うと、あまりそういうのを考えたくないねんな。でも考えなあかんくなる。

五味兄:だからそこで揉めた。

なるほど、分かりました。

五味兄:また揉めそうな感じになってきてるけど。

一同笑い

五味兄:(メンバーに向かって)大丈夫ですか?

大丈夫なんですか?

清水:大丈夫、大丈夫。

アルバムの事に話を移していこうと思います。今回アルバムタイトルはシンプルに「DRAMA」ということですが?

清水:いつもアルバムが出来あがってから曲を並べてタイトルを決めたりするんですけど、最初レコーディングの時にマネージャーの斉藤さんが何の曲やったかな、何かの曲のタイトル、アルバムタイトルをlostageセカンドアルバム『米兵(ベイヘイ)』とかって書いてたんですよ。違う『日本兵(ニホンヘイ)』や!

日本兵?(笑)何なんですかそれは?なんで『日本兵』なんですか???

清水:いやー、よく分からないけど『日本兵』とか言って。あと『米(コメ)』とか書いてあって。それで最初は『米』で行こうってなったんですけど。

五味兄:仮タイトル的な。

拓人:変に横文字にしても後に残らへんよなーって話になって。

仮タイトルが『米』やったんですか!?(笑)

五味兄:米の絵まで描いてました(笑)。

一同笑い

拓人:その場の空気で「『米』いいんちゃうか!」みたいになって。「じゃあ『米』にしよう!」みたいな。レコーディングの時にはそういう話になってたんですけど、いざレコーディングが終わって「でもやっぱ『米』やったらなー?」ということで、「どうしよう?」みたいになったんです。

そりゃそうでしょうね(笑)。

五味兄:ヤバかったなあれ(笑)。

それで今回も清水君が決めたんですか?

清水:俺が決めたことになんのかな?

五味兄:一応曲で「ドラマ・ロゴス」って曲があって、しみちゃんが「それやったらそっから持ってきたらいいんちゃうん?」みたいな。アルバム総括的にもいいかなと。まとまりも良いし。言葉の響きも良いし。日常からかけ離れた単語でもないじゃないですか、「ドラマ」って。

そうですね。

五味兄:和製語的なニュアンスもあるし、いいんちゃうかなーと思って。

清水:一番バンドに合ってるタイトルかなと。『米』は合ってないなー・・・っていう。

「米」は合ってないですね(笑)。

一同笑い

『米』やったら全然違うバンドになってしまいますね(笑)。

清水:曲の展開がドラマティックなのが多いし。

今回特に多いですね。

清水:はい。

アルバムのアートワークについてですが、砂漠の中に埋まっているのは額に入ったキャンパスなのでしょうか?

清水:あれは一応「鏡」なんですよ。

鏡にオアシスが映っているということですか?

清水:ご想像におまかせしますみたいな。その鏡の中にあなたのドラマが映っていますよ的な。

五味兄:

なるほど。

五味兄:カッコイイな。

今回はジャケットのアートワークがすごくカッコイイですよね。

清水:そうですか。ありがとうございます。

五味兄:俺もいいと思います。名盤ぽい。

清水:中も結構凝ってるんですよ!

拓人:インナー・スリーヴは外のジャケットのイメージとまたちょっと違うんですよね。

それは楽しみですね。

清水:かなり楽しみにしといて下さい!

それは買ってからのお楽しみということで。続きまして、アルバム製作に当たってのビジョンをどのように考えていたのか教えてください。

清水:「前のと一緒のような感じにはしたくないよね」みたいなことを言ってて。

それはどの点で?

清水:基本的にみんながそういう趣味なんですよね。作品毎に、同じような展開とか、あるいは曲の感じとか、「やっぱりこんなんなんや」みたいな感じに思われたくもないし。

前作『PLAY WITH SIOLATION』は、あの時点でのバンドの集大成じゃないですけど、一旦区切りをつける位置づけのアルバムになったと思いましたが。

清水:そうですね。

五味兄:あの時点であった曲を全部まとめただけやったんで。その為に作った曲も半分位はありましたけど、全体がどうとかを考える必要もそんなになかった。元々あったやつにプラスしてどういう曲を入れるかというところで少し考えるだけで作れたんですけど。今回はこの為だけに全部の曲を考えていってたので、最初からバランスを考えて作らないといけなかった。今回結構曲を作ったんですよ。

清水:20曲ぐらい。

そんなに作ってるんですか?

五味兄:そこからピックアップして。ピックアップするのは僕ら4人と、レコード会社の人とマネージャーも一緒に聴いてもらって、みんなで「これがいい」、「これがいい」って、話しながら選ばれた12曲です。

レコーディング前のライブでも新曲を演奏されていましたが、やってたのはその中でも限られた極一部の曲だったということですか?

清水:そうです。

拓人:レコーディング前にライブでやった曲でも、アルバムに入ってない曲もありますね。

「CANDY」とかありましたよね。

拓人:そうですね。

清水:あと昔、神戸HELLUVA LOUNGEで一回だけやったやつ。

五味兄:あぁ、あったな。

「黒虫」ですか?(*1)

五味兄:あぁ、そうそうそうそう。

あれカッコ良かったんですけどね。

拓人:そういうのが結構あるんですよね。一回だけやって全然やらなくなったやつとか。

五味兄:やってみてしっくりこなかったりとか。

その12曲に絞り込むのに擦った揉んだはなかったのですか?

清水:ほとんど消去法でしたね。

五味兄:結構すんなり決まってたな。

拓人:トイズファクトリーの担当やバンド以外の人が関わって「どれを入れよう?」となったときも、最終的に俺らにまかせてくれるんですね。

五味兄:自分らで「これはちょっとダサいですね」って感じになったら、そこでやめてたし。「こういう曲作れ」とかもなかったし。

選択権は全てバンドにあったということですか?

五味兄:そうそう。

拓人:担当の人の「バンドがやりたいことをやって、結果を出してあげたい」というのが一番大きかったですね。最終的に「俺はこう思う」みたいなことは言われるんですけど、それを聞いた上で「俺らがどうしたいか?」というのを一番尊重してくれる。アドバイザーみたいな感じで。メジャーで仕事してる人の視点で意見を言ってくれて、俺らがそれを聞いて出した答えを尊重してくれる。

そういう面ではプロフェッショナルですね。その担当の人も。

清水:担当の人に恵まれてましたね。もっとなんか、こんな感じ(偉そうなポーズをとって)やと思ってた。

ファンはそう思ってますよ。僕らもそういうイメージがありますから。

五味兄:僕らもやるまではそう思っていた部分もあって。悪いイメージもあるし、良いイメージもあるけど、実際やってみたら全然そんなことない部分とか、「あ、これでいいんや」みたいな、「こんな緩くていいんや」みたいな部分はあったし。イメージが先行してる部分みたいなのはありました。それとメジャーの会社でやることについて、NAHTのSEIKIさんやSLOTH LOVE CHUNKSの中尾さん、KING BROTHERSのKEIZOさんとかに話を聞いたりしてアドバイスしてもらったんですけど、「どこの会社がどうなのかよりも、一番バンドの近くにいて一緒に仕事をする担当者やディレクターの人がどういう人か、どういう人間関係でやれるかということが一番大きくて、会社がどこであるかはどうでもいい。やり方を決めるのはそこで、バンドとそこの担当者やから、そこの関係がうまく行ってたらどこでやってもちゃんとやれる。それをちゃんと自前によく知ってからやるところを決めて、メジャーでやるんやったら、どんどんやればいい」と言ってくれたんで。そういう意味では良い感じでやれてると思います。

要は「人」ということですね。

五味兄:そうですね、結局は。

僕らがlostageのことを好きなのも、もちろん「音楽」が大前提としてありますけど、その「人」というところはすごく大きな要素だと思います。それはいつも思いますね。

五味兄:ありがとうございます。

清水:(間髪入れず)腹黒いですよー(笑)。

拓人:悪いよー、ほんまは(笑)。

ほんまは腹黒いんですか?(笑)

清水:くく、ふふふふふ(笑)。

拓人:4人だけになったらもう「金、金、金、金」ってなあ(笑)。

一同笑い

拓人:金の話しかせーへんから(笑)。

どうしましょう、ダーティーな部分は出さないでおきましょうか?(笑)

五味兄:まだ今のとこは。

拓人:まあ、そのうちバレルと思うけど。

一同笑い

まあ、何でも表と裏がありますからねー。

五味兄:イベントとかで他のバンドと一緒にライブをやって、どれだけ面白かったかとか、充実した時間を過ごせたかとかって、一緒にやるバンドと、人としてどれくらい繋がっているかということの方が、音楽的に好きかどうかということよりも結局大きい。

拓人:大きいな、割合が。

五味兄:ライブハウスとの関係にしてもそう。

拓人:たぶん観に来ているお客さんにしても、そういうのがイベントだと特に伝わるじゃないですか。出てるバンドの雰囲気というか。それが面白いと思うんですよね。

清水:大切ですね。人との繋がり。

一同笑い

清水:「バンドしたい、音楽したい」って思うきっかけって、「友達作りたい」とかそういう感覚に似てると思うんですよね。

拓人:繋がりたい。

五味兄:そもそもバンドという核になる4人の関係自体が人間関係から始まってるから、そういうのが全然どうでも良かったら一人でやればいいし。やっぱり人の繋がりみたいなのが大事というか、それなしで出来ない感じじゃないですか。うまくまとまったね(笑)。

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