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Interview Part 2

lostage

今回ファンサイトでアンケートを集めまして「lostageの過去の作品でどれが一番好きか?」というアンケートを取ったんですけど。

五味兄:これちょっと怖いような気もしますけど。

皆さんは何が一番だと思われますか?

中野:最初のミニ(『P.S.I miss you』)やな。

拓人:俺は『PLAY WITH ISOLATION』かな。

五味兄:それは何?自分が好きってこと?

中野:いや。そうじゃなくて。

五味兄:みんながどう思っているかってこと?

拓人:世間的に。

五味兄:最下位はこの間のミニアルバムやと思う。

『脳にはビート 眠りには愛を』ですか?

拓人:(岩城君に)どれと思う?

岩城:俺?分からん。全然分からん。

五味兄:1位は『PLAY WITH ISOLATION』やと思う。

拓人:『DRAMA』が2位や。

五味兄:『DRAMA』は3位や。

中野:正解は?

1位は『PLAY WITH ISOLATION』ですね。

中野:おーー、合ってるわ拓人。

ただ『GO』がほぼ同じなんですよ。

中野:おーーすげえ。

拓人:すげえ。

岩城:おーー。

これ嬉しいでしょ。

五味兄:いいじゃないですか。

拓人:ここ(『PLAY WITH ISOLATION』と『GO』)がもうほぼ一緒。

ほとんど一緒ですね。

五味兄:(『脳にはビート〜』の結果を見て)これはやっぱりあの(笑)、ほらこれ見て。

岩城:3%(笑)。

一同笑い

中野:ヤバイやん。

拓人:マジ?!

五味兄:でも、ほらボリュームが違うから。

でも僕はその3%の『DEMO CD』と『脳にはビート〜』はめっちゃ好きですけどね。

五味兄:ほんまですか?でも、俺はこれ『脳にはビート〜』が好きなのは嬉しい。『GO』はまぁ出たばっかりやし。

『脳にはビート〜』はめっちゃ良いと思いますけどね。特に1曲目と最後の曲が。

五味兄:僕も結構好きですけどねえ。やっぱり曲が多く入ってた方がいいのかな?

拓人:これでちょっと安心したな。良かった。

中野:これで『GO』が3%やったらどうする?3%やで(笑)。

五味兄:でも、これをわざわざ送ってくれてる人は俺らのことが好きやから。全然好きじゃない人がわざわざ送ってこないと思うし。

今回は変化が大きかった作品でしょ。その中で『PLAY WITH ISOLATION』とほとんど同じというのはうれしいですよね。

五味兄:『PLAY WITH ISOLATION』の何がいいのやろ?どういうところがいいんやろ?音かな?音全然ちゃうもんな。

これだけ違いますよね。

五味兄:これだけねー、ガツガツしてんねんな。

拓人:キツイねんな音が。

五味兄:近いねん。

拓人:でも音が自然ではないな、あれは。

五味兄:それが嫌やと言って『DRAMA』に行った。

中野:ギターめっちゃ重ねてるんやったっけ?

拓人:全部2本重ねてる。

五味兄:聴いたらもう(耳に手を当てて)ここで鳴ってるみたいなギターの音。でもそれがいい人もいるねんな。

中野:厚みが?

五味兄:俺らと聴き方が絶対ちゃうからな。それの良さもあるねんな。あの音でもう1回やったらまた違うかもしらん。

拓人:でもそっちの路線でどんどん行ったら最終的にFOO FIGHTERSとかああいう路線になると思う。逆に今回の曲とかをそういう感じでやったらまた全然違う感じになってたと思う。

ちょっとゴージャスな感じになるでしょうね。

拓人:絶対スネアとかそんな音鳴らへんやろみたいなのが鳴るやん。「バシン!」みたいな。気持ち良い時もあるけど。

『DRAMA』から一気に音が良くなったと思いましたけどね。まあ好きな音というか。

五味兄:そんな音鳴ってないやろみたいな音にはあんまりしたくないですよね。でも、この結果嬉しいな。これちょっと写真撮っていいですか?

一同笑い

感想としては、やはりみんな明確に変化を感じ取っていたようで、とりあえず「最初は戸惑った」というのが多かったですね。「聴きこむ内に曲の魅力とか、曲に封じ込められているlostage本来のらしさというものも分ってきて、どんどん好きになってきて今は好きなアルバムです」というのが感想として非常に多かったですね。「前のlostageも好きだけど今回の路線も好き」というような感じで、バンドのスタンスに理解を示すというか肯定的な意見が目立ちました。後は、「リラックスしている」とか、「肩の力が抜けた」とか、「明るくなった」とかいう感想も多かったですけど。

五味兄:単純にこれは嬉しいですね。

拓人:逆にマイナスの意見とかありました?

賛否両論があるアルバムでしょうし、否もあるんですけど、だいたい意見は同じで「今までのlostageの魅力であった尖った部分や棘とげしいところが無くなった」とか、中には「前の方が良かった」とか、「正直ガツンと来ない」とか厳しい意見もありましたね。まあ「尖ったlostageが好き」というのはこれからも永遠に纏わり付いて来ることやと思うんですよ。まとめると「今の『GO』の路線も好きやけど、lostageしか持っていなかった以前の棘とげしいところは無くさないでほしい」というのがファンの総意なのかなと。そういうファンの声を聞いて皆さんどう思われますか?

五味兄:初期衝動じゃないですけど、最初のそういうのを忘れずにずっとやりたいというのは、やってる本人も思ってるし。たぶんそういうのってちゃんと考えてやらないとどんどん無くなっていくと思うんですよね。だからそういう意見は素直に受け止めるというか、今までやって来たことの良さみたいなものを持ちつつ、もっと広げて行きたいなというのは思いますね。

拓人:でもそんなにあれかな、前もそんなに尖がってやってる感じでも無かったよな?

五味兄:でも、丸くなったっていうか。丸くなったって言ったら変やな。

拓人:あれか?年のこととかもあるんかな?

五味兄:そもそも作るときに「重さとか尖がった感じとかは別にもういいわ」みたいな感じで言ってたからな。

拓人:あー。

五味兄:(そういう感じを)出そうと思ってないから、そもそも出てないのは当たり前やけど。尖がったやつにしよう、パンクっぽいやつにしようって言って作ったら、また尖がった音になるとは思うし。テーマがやっぱりある。

別に尖がっているところは今も無くなってないと思いますけどね。中野君は加入後初めてのフルアルバムということで反応を聞いてどう思いますか?

中野:まぁ、良くない(意見)のは直接言われないですからね。

一同笑い

拓人:逆に新しいやつより、しみちゃんがおったときの作品の曲やるときの方が何かあるんちゃうん?

五味兄:それは今はどう思いながらやってるわけ?それ、聞きたいわ。

拓人:新しいのは自分が作ってる曲やからさ。

中野:やっぱり難しいよ、昔のは。

五味兄:今日もライブでやるやん。それってどういう気持ちでやってるの?

本当ですね。それは気になりますね。

中野:いや、でももう今は別に。

五味兄:別に何とも思ってない?

中野:でも、何かあるよ。

五味兄:「別に俺が考えてへんしなー」っていうことを思いながら?そういう雑念というか。

中野:ない、ない。そういうのはない。

拓人:「このフレーズはダサいけど、別に俺が考えたやつちゃうし」って。

一同笑い

五味兄:俺が作ったフレーズじゃないから。

中野:いや、ないない(笑)。

ないですか?(笑)

五味兄:その開き直り。

拓人:「このフレーズダサイけど、まぁ見てる人は俺が作ってないって分かってるし」って。

五味兄:「俺が考えてないし、っていうか俺関係ないし」みたいな(笑)。

中野:でもこれは前の方がええやろなっていうのは正直ある。

前の方が良いっていうのは?

中野:その、しみー(清水雅也)が弾いた方が。逆に俺の方が良いって曲もあるんですけど。

五味兄:雰囲気が違う?

中野:そう、そう。たぶん今の方が、俺の方がこの曲はってのは・・・。

五味兄:俺の方がイケてる曲はどれ?(笑)

中野:そうやなぁー。「RED」とか「手紙」とか。俺の方がいいと思う。

五味兄:あー。ガツガツした感じやな。

「手紙」は最近めっちゃいいですわ。むちゃくちゃ良い。

中野:あれは、俺のあれやで(笑)。

五味兄:これ?(腕を指す)

中野:スキル(笑)。

一同笑い

五味兄:俺、加入の?

「手紙」はめっちゃ良いですね。「RED」もめっちゃ良いですね。

五味兄:どう変わったのかは中にいるとあんまり分からないですけどね。変わってるのかなぁ?

良くなってきている部分っていうのは確かに感じますね。

五味兄:じゃあ全部そういう感じにしていこうや。

中野:ええ感じに?いや難しいとこあるねんなぁ・・・。

五味兄:寄れた感じが出せへんもんな。

中野:寄れた感じは出せへんな(笑)。

拓人:ヘタウマ感みたいな。

五味兄:ローファイ感みたいな。清水特有の。

岩城君はファンの反応に関しては何かないですか?

岩城:こういう結果で良かったですけどね。今回のやつはスタジオの友達とかみんなに聴いてもらってるんですけどね、「今回のが一番良い」って言われるし。

五味兄:ほんま?

岩城:言われる、言われる。

ドラムの音は今までで一番良いかなと思いますけどね。

岩城:そうですね。

拓人:「SUNDAY」とかさ、ああいうドラムの音とかで録ったりしたら気になったりしないの?

岩城:気になるな。

やっぱりなるんですか?

拓人:自分の元々叩きたいドラムの音とは全然違うドラムの音にして。

岩城:でもあれは「曲ありき」やから。全然大丈夫やけど。

五味兄:次はもっと凄いで。

岩城:(笑)

五味兄:わざとめちゃくちゃにして(笑)。

拓人:スネア一発だけ叩いてそれ録るから。

五味兄:パットで俺がやる(笑)。

岩城:あのー、いい音出せるのにわざと悪くする意味が僕には分からないですね。

五味兄:そこでちょっとね、レコーディングの時もちょっと険悪な雰囲気になりましたね。

拓人:それが岩ちゃんが変わり始めたのが『脳にはビート〜』ぐらいから。

そうなんですか?

拓人:メンバーが変わって、バンド的にも新しい感じになってきたなというときに、結構ここでドラムの音が変わり始めたと思うねんけどな。

五味兄:それまでは結構ドラムの音も同じというか、決まったらその音で録ってたという感じやから。まぁ幅が。

エンジニアの人もずっと一緒ですもんね。

五味兄:そうですね。『DRAMA』と『脳にはビート〜』と『GO』は一緒ですね。

サウンドメイキングという面で、レコーディング前に確認しあったポイントはあったのですか?

岩城:やっぱり僕の好みで全部決めましたけどね。今回特にドラムのチューナーとかは無しで全部自分でやってみて、特殊なやつだけはみんなで「あーだ、こーだ」言いながらやりました。基本的には出音とかも全部僕がチューニングして、音に関しては自分で納得のいくものにしました。使うマイクの種類とか、立てる位置とかはエンジニアさんと話して決めていきましたね。

「伝説を作った」と自分で言われてましたけど。

岩城:はい。「伝説」ですね。

一同笑い

言い切れるところが凄いですね(笑)。

五味兄:伝説やった?(笑)

中野:毎回言ってるからな(笑)。

そうなんですか?

拓人:誰が語りついでるんですかね?

岩城:レジェンドですね。

一同笑い

それだけの達成感があったと?

岩城:ありますね、やっぱり。次もね、またすごいことになると思いますよ(自信満々に)。

拓人:また?新たな伝説が(笑)。

次のサウンドのビジョンも既に見えているのですか?

岩城:ちょっと見えてますね。

五味兄:嘘や!先にドラム見えたん?曲出来てへんのに?(笑)

一同笑い

岩城:曲は出来てないけど。

五味兄:そんなはずはないやんな(笑)。どの曲入れるかもまだ決まってないのに。先にドラムのビジョン見えてもうたらどうしたらいいの?(笑)

岩城:基本的にもうドラムに合わせてもらう感じで(笑)。

ドラムが引っ張るということですか?

岩城:全部裏で操ってるんで。

五味兄:黒幕やな。

何かのインタビューで「最近はメンバーがドラムの音に合わせて演奏してくれるようになった」と言われていましたが。

岩城:そうですね。みんな結構ちゃんと聴いてくれるようになってきたんで。

五味兄:グルーヴっていうことやね。前作のミニぐらいから全体で練り上げる感じをちょっと掴んだ。そういう手応えは前の1曲目(「AMPLIFIED TEENAGE STRESSES AND STRAINS」)とかであって。

岩城:そう、そう。

五味兄:ノリをどうやって全員で出していけるかみたいな。

岩城:ちょっとずつ上手くなってきてる感じがする。

バンドとしてですか?

岩城:はい。

五味兄:それを今まであんまり意識してなかったところがあったんで。

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